戦後史の終わり

1つ上の世代がとにかく、もう今のXのキチガイみたいな奴らな感じでさ、政治的に正しいか正しくないかが全てであると。

で、政治的に正しくない奴らはもちろんぶっ殺す、
そして、政治的に正しく運動してない奴らもぶっ殺すって、
行きついた先が「お前何化粧してんだよ、真面目に革命しろよ」集団リンチ、ぶっ殺すっていう連合赤軍だったわけだよ。

あれが70年代初頭だよね。
やっぱりこう世界史的に見ても20世紀って、
政治的に正しくない奴は虐殺していいっていう、ヒトラースターリン毛沢東という三巨頭がいてさ、
こいつらのせいでもう信じられないぐらい虐殺が起きたっていう時代なわけじゃん。

その反省から、やっぱり政治的なイデオロギーが人を狂わせるから、それをなんとか解毒しようと。
で、そのためにはやっぱりカルチャーの力が重要で、そこでこう面白いか・面白くないかを基準にしてこうとかね。

何が正しいかじゃなくて、どう語るかを基準にしようっていうことが、それこそ吉本隆明とかね、
あの年代の文化人とか思想家って、そういう方向に流れていったわけだよね。

だから80年代の面白主義っていうのは、そういった60年代70年代の反省っていうか、
20世紀前半中盤に対しての巨大な反省からやってるはずなのに、

でもなんか10年ぐらい経たずに、日本人とかパーだからもうこのこと完全に忘れて、
あの政治的なイデオロギーからいかに距離を取るかのために面白主義やってたはずなのに、
単にノリのいいやつ最高、ノリの悪い奴らはいじめていいみたいな感じになっていて。

で、それが2020年代まで続いて、そして挙句の果てに女子アナ献上文化みたいな終わってるカルチャーに突入し、
それが暴露されて崩壊した結果、自分たちが50年前に相対化したはずの、
あの「政治的に正しくない奴らは集団リンチで殺していい」と思ってる左翼の生き残りみたいな奴らに、
めっちゃ報復されてるってのが今ここなんだよ。

なんかね、戦後史の終わりって感じすんだよね。

(次はどういうカルチャーとか考え方、価値観に向かってくんだろうね?)

いやこれ難しいよね、でもさすがにもうこの象徴としてのね、比喩としてのフジテレビモードっていうのは、
あの面白主義、語り口主義、何が正しいかじゃなくてどう語るか主義みたいなものってのは、
もう通用しないでしょうね、まず単純にね。

だから単純に考えると、現代的なアイデンティティの政治と、SNSによる発信の快楽中毒が組み合わさった
「政治の季節2.0」によって、世界が疑似戦国時代化していくっていうのが僕の予測ですね。

宇野常寛