だから、ブルガリアンスクワットなんだよね

Q.年齢とともに一番衰えやすい筋肉はどこですか?
  また、どのように鍛えたらいいでしょうか?

A.ケツですね、ケツ。

まぁこれは生活様式にも関わるので、一概には言えないとは思いますけれども、
若い頃に、たとえば体育の授業、あるいは部活なんかで、自然にね、自分の体を
負荷として受け止めていたと。

もちろん筋トレなんかしなくても、体育の授業でいろんなスポーツやったりするわけで、
そのときに一番重い負荷っていうのはやっぱり自分の体重で。

これをどこの筋肉で受けてるかっていうと、簡単に言うと下半身ですよ。

特に人間の場合は二足歩行で、お尻の筋肉をしっかり使っていないと、飛べないし、
スポーツで重要な「切り返し」ができないし、ということになるわけですよね。

なので「お尻」って今簡単に言いましたけど、お尻を中心とした下半身の筋肉というものは、
若いときに割と高負荷にさらされてるんだよね、すべての人間が。

なので、強くなっていると。

それが、皆さんもご経験あると思いますけど、
仕事とともに体を使わなくなっていくということで、
元ある水準に戻っていってしまうということがあります。

で、元ある水準に戻るだけだったらいいですが、
加齢とともに元ある水準より下に下がっていくわけで。

たとえば膝を伸ばす筋肉だと、20代の頃と80代の頃を比べると、
もう半分以下になっちゃうんだよね、出せる筋力が。

ということは、もう片足で歩いているのに等しいような感じになっちゃうと。
皆さん想像したらわかると思いますけど、ケンケンで生活しろって言われたら、
ちょっともう家から出たくなくなるじゃないですか。

で、生活範囲が狭小化して、どんどん使わなくなって、弱くなって、
だんだんベッドで寝ている時間が増えていって、寝たきりになって
亡くなってしまうという経過を取るということですよね。

正直、上半身の筋肉がなくなっても、別に生活上そんなに困らない。
上半身の筋肉を使ってすごく重たいものを持つって、なんかありますかね?
あんまりないんですよね。

だから上半身の筋肉がなくて、将来自分の生活がままならなくなるというのが
あまり想像できない。

でも脚は、すべての人間が、常に自分の体重を負荷として受け続けている。
じゃないと歩けないわけですから。

ということを考えると、若いときに勝手についちゃった。
それが年齢とともに落ちる。

にも関わらず、人間の行動様式を考えると、
脚が体重を受け止めて歩いてくれている。
だから問題になる。

ということなので、お尻を中心とした脚を警戒しなければいけない。
だから、ブルガリアンスクワットなんだよね。

こうやって世の中に筋トレ情報を発信することをし始めて、もう何年ですか。
約20年ですよ。

20代中盤から雑誌やテレビなんかでこういう情報を発信し続けて、そのたんびに
「先生、一つ筋トレをするとすれば何をオススメしますか」という質問をされて、
いつも『スクワット』って答えてた、答えさせられてた部分があると思います。

「スクワットのやり方を教えて下さい」っていう中でね、そういう発言をすることが多くて。
スクワットは悪いものじゃないけど、やっぱり万能じゃないんだよね。

高齢になったときの備えとしてスクワットやりたいという方も、私達と同じように、
スクワットやっても鍛えられないパーツが出てくるんじゃないかなっていう風に思います。

やっぱりお尻の筋肉使うの難しいですよ。難しい。
スクワットってやっぱり大腿四頭筋を鍛えやすい種目だと思いますよ、どう考えても。
もちろんいろんなフォームはありますけどね。

なので、スクワットは良いトレーニングではあるものの、万能ではないなってずっと思ってて。

最近は、メディアの方に「スクワットのやり方を教えて下さい」って言われても、
『いや、ブルガリアンスクワットです』という感じでお伝えしてて。

これが日本のためになると。国力を作るんだという想いでね。
メディアの方の気持ちもわかるんですけど『ブルガリアンスクワットやらしてください』と。

だってブルガリアンスクワットはやっぱり、お尻に刺激を集めやすいから。
もちろん上手くいかない人もいると思いますが、それでもスクワットよりは遥かに
お尻の筋肉に刺激を与えやすいんで、それをやるようにしてるんですよ。

もう20年早くやってればよかったなぁ。

20年前に私がもっとね、ブルガリアンスクワットを力説するようなね、
空気を読まない人間だったら、今の日本はもう健康寿命が79歳ぐらい行ってたかもしれない。

だって今、平均寿命が84~85歳で、健康寿命が74~75歳。
10年ぐらいあるわけですよ、健康を損ねた状態で寿命を迎えるまでの時間が。

これをどれだけ圧縮するかが、介護費・医療費の抑制になるし、それも大事だけど
身近な家族への負担の抑制になるじゃないですか。これがすごく大事で。

なんで20年前の俺は、ブルガリアンスクワットを推せなかったんだと。
もう懺悔の日々だよ。

次はね、やって欲しい。容赦なく。
我々の次の世代の筋トレ知識人たちは、口を開けばブルガリアンスクワットというように
なって欲しいと本当に思います。

スクワットでね、バーベルを担いでやるっていうことがそもそもやっぱハードルが高いし。
自重でスクワットやっても、やっぱり両足で体重支えてるから、実際の行動様式から
考えると片足片足になるんで、負荷足りないよね。

だからやっぱり階段登りかブルガリアンスクワットをぜひね、やってもらいたいなと
いう風に思います。

(バズーカ岡田)