人間は「自分ファースト」

排外主義が高まると、人は「排外主義はいけない」と言う。
でもね、人間はみんな「自分ファースト」なんだよ。

放っといたら自分ファースト。
いや、放っておかなくても自分ファースト。
いくら介入しても自分ファーストなの、人間は。

人間は「自分ファースト」とか「家族ファースト」ってのがあって、
じゃあそれを認めた上で、どうやって寛容な社会を作っていくかってのが政治でしょ?

家族を国家で共有にするべきだとか、私的財産を全部やめるべきだみたいな話って
プラトンの時代から言われてんのよ。

人類は常にその問題に直面している。
私的所有が問題。家族が問題。それがすべての偏りを生み出すみたいな。

だから家族は解体し、子供はみんな国家で育てようとかさ。
土地は全部国家のものにしようみたいなことを何回も何回もやってんのよ。

やっては失敗してる。
失敗してるってことは、それは機能しないんだよ。

機能しないっていうことはどういうことかっていうと、
つまりそこに人間の限界があるんだよ。

俺たちは、どうのこうの言いながら、自分第一、家族第一。
そして自分の財産を持ちたい。

それは絶対に俺たちの脳がそういうふうになっているので、脳以外の理由⋯
つまり、理屈では動かんのだ。

その限界を認めた上で、じゃあどうやってヤバくならないようにするかなんです。
それが政治なんですよ。

東浩紀

訂正可能性の哲学