テレビ王国の崩壊

衝撃的だったのが、テレビの受け止め方ですね。
テレビ側が、痛恨の面持ちでこの現象を受け止めてるじゃないですか。

都知事選のときも総裁選のときもなかった。
あのときは「ネットも勢いあるね」だったのが、今回、そこの差はわからないんですが、
特別に、兵庫県知事線に関しては、痛恨の面持ちで言っている。

オールドメディアという言葉は、あの日以降にすごく聞くようになったというか。

最近テレビの人と会ったときも、自分たちから言うんですよ。
「私たちオールドメディアは・・・」って。

それって、言われたくないときに言うじゃないですか、おじさんって。
「いやぁ、俺たちなんかもうおじさんだからさぁ・・・」って言うときって、
「言わないでくれ」っていう。自分から言うから、もう言わないでくれっていう (笑)

若い女の子とかと喋るときに、絶対おじさんって思ってるだろうな・・・
あ、言われたくない・・・怖すぎる・・・「俺はおじさんなんだけど」って
自分から言っちゃうときの雰囲気があって、何がそこまでテレビ側をえぐったのか
わからないんですけど、今までとまったく違うのがそこですかね。

(何が知事選や総裁選のときと違ったんだろう?)

んー・・・結果ですね、今考えると。

石丸さんは結局、勝ち切れなかった。2位だったから。
高市さんも、ネットですごく伸びていたけど、でも総裁にはならなかった。

で、今回は「なった」という。
結局、「逆転した」という結果が出たということですよね。
それかもしれない。

やっぱり、「影響力の王様でありたい」っていう、根源的な何かを傷つけられたんだと思うんですよね。

新聞・ラジオ・テレビとメディアの種類ありますけど、一個の連合体だったし、
テレビを中心としたチームだったじゃないですか。
新聞の一面の裏にはラテ欄が書いてあるし、ラジオにもテレビスターがどんどん出てくるし、
テレビ局の中にあるラジオみたいなのもあるから、テレビが中心となった王国だった。

それと違う国ができてしまって、選挙結果が云々というよりは、
この候補を絶対勝たせたいという政治的思想ではなくて、
単純に影響力というところで傷ついたのではないかなと思うんですよ。

中田敦彦