X(旧Twitter)って人によって使い方はいろいろなので、使っててメンタルが悪くなる
人ってのは多分、いつも怒り狂ってる人なんじゃないかなって。ああいう短文の、伝播速度が速いメディアの特徴って、共感軸ができやすいんですよ。
共感度が高くなりやすい。そうなると物凄く、こんなに怒った、手が震えたとか言うだけで、その手が震えた人が
何千人って増えてくみたいなことが起きるから、そういう人たちはもう、なんだろうな…怒るっていう行為は社会にとって必要だって言う人もいるんだけど、結局、
Xで怒っても社会なんか変えられずに、ただみんなで怒り狂ってるだけっていうね。
やっぱり、見えるところしか見ないのよ、インターネットっていうのは。
「インターネットはゴミ溜めだ」なんて昔から言ってる人はいっぱいいますよ。
それこそ90年代から「2ちゃんねるはゴミ溜めだ」なんてみんな言ってたわけだけど。あれを見ていつも僕が思ってたのは、たとえばきれいな街に行ってね、公園があって、
広場があって、気持ちいいところはいっぱいあるのに、わざわざ公衆便所の裏に行って
「こんなところが汚い!」って叫んでるのと、そりゃ同じだよねと。
あんたが好きでそこを見てるだけだろと。だから、見たかったらもっときれいなところを見なさいと。
Xは荒れてるとか、よくみんな言うんだけど、
たとえばX上ですごくほのぼのとしたやり取りがされてたりとか、
Togetterのまとめとかでよくあるけど「これって何ですか?」って
誰かが聞くと、それについてみんなが一生懸命答えてくれてたりとか、
そういう知識を持ち寄れる良い場所でもあるわけなんですよね。だから、汚いって言ってる人は、あなたが見てるのが汚いだけってことを
ちゃんと認識したほうがいいかなと思いますよ。
(佐々木俊尚)