現役世代の社会保険料負担を上げないために、総雇用者報酬と医療費の伸び率をバランスさせる

 

私がまず申し上げたかったのは、今のまま行くと、現役世代の社会保険料負担が
上がりすぎて、頑張って働いても手元に残るお金がどんどん減っていきます。

なので、これ以上社会保険料の負担率上げないようにしていくことが
すごく大切だってことがまずベースにあるんですね。

で、ポイントは何かというと、医療費が高齢化によって膨れてます。
この伸びをマイナスにすることは無理で、増えていくことは仕方がないんです、さすがに。

一方で、支える側、つまり財源を出している側である現役世代の賃金の上昇率、
もっと言うと「×人数」なんで、総雇用者報酬ってのがあるんですね。

この総雇用者報酬、現役に払っているお金の塊の伸び率と、医療費の伸び率をある程度
バランスさせないといけない。

これまではそのギャップを、社会保険料の負担率を上げることによって調整してきているんです。

だから、今のまま行くと、10万円のうち3万円負担だったのが、3万5千円、4万円、5万円になっていくので、
それを抑えるためには、医療費の伸びと、賃金、総雇用者報酬の伸びをある程度バランスさせましょう、
ということが言いたかった。

ただその医療費ってもののうち、実は半分弱を占めているのがお医者さん等の人件費なので、
ちょっとそこを取り出してしまって、サラリーマンの給料の伸びと、お医者さんの給料の伸びを
同じぐらいにしなきゃいけませんよねと、ちょっと荒っぽくツイートしてしまって、
なんで医者の給料を下げるのかと取られてしまったので、ツイートは削除したんですが、言いたいことは、
医療費の伸びと、現役で働いている人たちの給料、総雇用者報酬の伸びを一定程度にバランスさせとかないと、
ますます現役世代の負担率は上がっていって、手取りは減る
と。

一方で、地方で医者不足になったりとか、そこで頑張って地域医療を支えている方は、もっと上げてあげなくてはならない。

現役世代の味方であることを標榜する政党とか政治家はいるんですが、これはなかなか組織化しないから、
これ以上放っておくと、知らないうちに手取りが減っていく。

そこはやっぱり頑張ってやらないと、日本で真面目に働く若者が馬鹿を見ることになるので。
もちろん、お医者さんも現役世代なんですよ、だからそこも考えなきゃいけないんですけど、
トータルのバランス、特に声になりにくいサラリーマン、サラリーウーマンの声を反映する、
そういう声は出したいなと思います。

玉木雄一郎