オープンリーグ(欧州型)とクローズドリーグ(米国型)

Bリーグが成績による昇降格をやめるそうですが、そもそもなんでこの制度を導入したんですか?

お手本にしてる(であろう)NBAは降格制度はないですよね?
Bリーグの創設にJリーグの川淵さんが関わってたのも影響してるんでしょうか。

昇降格ありのリーグをオープンリーグとか欧州型と言い、昇降格なしのリーグをクローズドリーグとか米国型と言いますが、どちらもメリットがあります。
日本だとプロ野球がクローズドリーグ、Jリーグがオープンリーグですね。

どちらもメリットとデメリットがあり、バスケの場合はクローズドリーグを選んだというだけです。
NBAももちろん手本にしているでしょうけど、発足時はJリーグを参考にし、そのJリーグブンデスリーガを参考に発足されています。

川淵氏は就任してから問題解決までものすごいスピードで片付けて、
早々にチェアマンと会長の座を引き継いでいます。

当時はニュースでよく取り上げられていたので印象的ですが、
実際は2015年1月にタスクフォースチェアマンに就任し、
あっという間の4月にBリーグ発足、
5月から兼任でJBA会長就任で国際大会出場禁止解除にこぎつけ、
そのままタスクフォースチェアマンはBリーグチェアマンとなりましたが9月には引き継ぎ、
JBA会長は2016年9月に引き継いでその後はアドバイザーとしてしか在籍していませんので、
実働は2年もないです。

もちろんアドバイザーなので無関係ということはないですが、
この次世代リーグ構想が発表されたのは川淵氏が退いてから暫く経っているので
大きな関わりはないと思います。

オープンリーグのメリットは、競争状態を維持できることです。
順位中盤にいるチームはその限りではないですが、トップ近くにいるチームは優勝争い、
下近くにいるチームは残留争いが繰り広げられるので。

デメリットとしては、降格してしまうと一気に選手の流出と財政難に陥ることです。
また、長く一部リーグにいるチームは財政が安定するので強いチームは強いまま、
弱いチームは弱いままということが起こりやすいです。

クローズドリーグのメリットは、基本的には毎年同じチームが揃うのでリーグ収益を分配しやすいことです。
また、オープンリーグとは違った数年単位での競争状態の維持をしやすいです。
リーグ収益を分配すれば田舎のチームにもチャンスが生まれ、
ドラフト制も下位チームが有利なようなルールにすることも可能なので。

デメリットとしては、やる気のないチームが足を引っ張る可能性があることです。
リーグ収益の分配を念頭に置いているので、最低限の選手を集めて負け続けても
赤字にはならないという田舎チームも出てきます。

それらを日本のバスケ会の問題点と照らし合わせると、クローズドリーグの方が
メリットがあるということです。

オープンリーグは欧州型という通り、ヨーロッパのサッカークラブを元に作られます。
クラブの成り立ちはプロではなくアマチュアの街代表チームです。
なので街の人は弱かろうと応援しますし、街が応援してくれれば安定した経営ができます。

ただし、これは100年以上の歴史のあるクラブがごろごろあるヨーロッパに限る話です。
Jリーグは鹿島や浦和など地域密着に成功した例もありますが、基本的には日本にそんな歴史も文化もなく、
できて間もないBリーグではよりそうです。

もちろん琉球千葉ジェッツのようにそれで成功している例もありますが、地域密着はまあなかなか難しいです。
また、bjリーグNBLは財政難に常に苦しんでいましたし、経営の安定化は確実に必要でした。

なので日本はリーグ全体を一つの会社に見立て、リーグ全体で安定的な経営ができるようにしようとしています。
革新的な取り組みのようですが、そう考えると保守的でもありますね。