喋りのコツとしてね、一つだけ言えるのはね、それを仮に文に書いたとして、
書いたときに句読点があるわな。この「、」と「。」ね。この「。」の部分で息継ぎをせんこと。
『私が朝目覚めた時』
「、」やわな『外にはすでに雪が降り積もっていた』
「。」やわな。『ところが、部屋の中は』
こういくわ。その時に普通に読むと、
『私が朝目覚めた時、外にはすでに雪が降り積もっていた』
『ところが、部屋の中は』
こう読むからあかん。
これは「。」で息継がんと「、」で息継ぐの。
「。」はもう繋げるの。そうすると人は「え!?」と思う。『私が朝目覚めた時・・・』
どうなんやろ?って思うやろ?『外にはすでに雪が降り積もっていたところが・・・』
ところがなんやねん。話術っちゅうのはこれですよ。
次へ次へ繋げな。
それを切るからみんな
『外にはすでに雪が降り積もっていた』
ああ、はい。『ところが』
もっぺん起こさないかんねん。
(上岡龍太郎)