「新しい資本主義」で分厚い中間層を再構築する

「新しい資本主義」みたいなワードは何年周期かで必ず出てくるわけ。
だけど別に新しい資本主義なんかないわけです。
新しい資本主義ってのは多分ファンタジーなんです。

資本主義にすごい欠陥があって、これはヤバいシステムだぐらいに思ってんのかもしれないけど、
すごいベターな仕組みですよ。
それをなんで否定するところから始まるんだって僕は思うわけ。

経済発展の中でファイナンシャルな中間層っていうのは出てくるんだけど、それはほんと一時的な、
20年30年しか続かないようなシステムで、そうじゃないでしょって僕は思っていて。

ロボット化とかAI化で、より人々が働かなくてよくなって、遊んで暮らせるでしょみたいな。
まぁ今でも遊んで暮らせてるんだけど、更に遊んで暮らせるでしょみたいな。
「お金必要ですか?」みたいな話なんですよね。

トータルの幸せ度合いっていうか、自分の人生がどれだけ充実してるか、楽しく過ごせてるか
っていうところに指標を置かないと、無理ゲーなんですよこれって。

ファイナンシャルな分厚い中間層は幸せですかって話なんですよ。
35年ローンで郊外に一軒家を買って、国産のカローラみたいな車を買って、子供二人作って、
一生同じ会社に終身雇用で勤め上げますっていうのが分厚い中間層でしょ?

これを作るって言ってるんですよ。
これってディストピアじゃないの?って僕は思うわけですよ。

分厚い中間層って幸せでしたか本当にっていう。
だから僕すごい嫌だったんですよ、このワードが。

「新しい資本主義で分厚い中間層を再構築する」って、
ディストピアを今から作ろうとしてるんですか君はって
僕はめちゃくちゃ拒絶反応あります、これに関しては。

多分岸田さんがイメージしてる分厚い中間層ってそれなんですよ。
サザエさん」みたいな世界なんですよ。

それって本当に幸せですか?
俺は少なくともそんな生活は嫌だよって思ってる。

堀江貴文