昭和97年型企業

日本の企業には二通りあって、昭和97年の会社と令和4年の会社があるんじゃないかなと考えていて。

昭和のルール、昔の成功体験をずっと引き継いでいて、少しずつ悪化している昭和97年型の会社と、
新たな価値観と新たな生き方をしようという令和4年型の会社があって、
でもまだ昭和97年型の会社が多いから、全体とすると成長しないと思っている。

成長する会社っていうのは、当たり前な3つの要素があって、
1つ目はお客様中心主義、これはマーケットの変化を見ています。
2つ目は長期主義、ロングタームの目線があります。
3つ目にデータオリエンテッドというところがあって、
良い会社は、必ずこの3つがある。

昭和97年型の会社っていうのは、まぁ大体会社都合主義、それから短期主義、
あとデータ主義というよりは自分たちの経験主義。

ある商品とかプロダクトを作るじゃないですか。
特に日本人の場合、磨き込むっていうことが好きなんで、
ある種「道」のレベルまで、オタク的に磨き込むっていうところがあるんだけれども、
本来商品とか製品っていうのは、ある社会課題に対して、適合するものを世の中に提供してリターンをいただくものであると。

日本の場合はだんだん目的と手段が替わって、本来手段であるべきものづくりとか、
製品、プロダクトを顧客とは関係なしに磨き込んでいくみたいなところがあって、
それが今、日本の大きな問題の一つなんじゃないかなと思っている。

藤野英人