地方の名産品とか特産品とか名物料理とか見てみればわかるとおり、だいたいその地域の名物っていうのは、
ちょっとゲテモノ的な部分があるものなんじゃないかと思うんですよ。名物料理って、よくよく慎重になって食べてみると、そんなに美味くもなんともないっていう場合
多いじゃないですか。
それは当たり前だと思っていて、その地域の名物みたいになるってことは、他の地域にないってことなんで、
もし単純に美味しいものとか、単純にいいものみたいなものだったら、他の地域にもどんどん流れていって
全国津々浦々を支配してしまうと思うんですよね。
ということは、その地域の良さを創り出していくってことは、
わかりやすい美味しいとか、わかりやすく快適だとか、わかりやすく質がいいみたいなものとはぜんぜん違う、
独特ですごくクセの強い個性みたいなものを忘れない、それを消去しないということにたどり着くのかなと思う。
(成田悠輔)