こういう本を書こうと思った理由は、
強く生きろ、自殺は弱いもののすることだ、などということが
平然と言われている生き苦しい世の中に風穴をあけて、
ちょっとは生きやすくしたいからだ。
僕の知人に、それを飲んだら平気でビルから飛び降りちゃうほど
頭のなかがメチャメチャになっちゃう“エンジェル・ダスト“っていう
強烈なドラッグを、金属の小さなカプセルに入れてネックレスにして
肌身離さず持ち歩いている人がいる。「イザとなったらこれ飲んで死んじゃえばいいんだから」って言って、
定職になんか就かないでブラブラ気楽に暮らしている。この本がその金属のカプセルみたいなものになればいい。
(鶴見済)