作品の奴隷

生きていることが割と全部つながってしまうので、作品に。
見るものすべてが、全部直結しているような感じなので。

一生作品に愛される努力をして生きていくっていうことが、一番大切にしているというか、
そうしないと書けない気が、書かせてもらえない気がしている。

結構若い頃から「作家は作品の奴隷だ」って言われて、やっぱり潜って捧げていく、
それでやっと振り向いてもらえたかな、とか。
イデアをいただけたかな、とか。
そういう感覚があるので、実感として。

だから、そこはどうしても、ごまかすと書けなくなっちゃうんじゃないかなっていうのがあるので、そこだけはなんとか。
本当はいい加減なんですけど、そこは誠実でいたいなと、作品に対しては。

プロデューサーとかね、それこそいろんなことを言ってくる出資者とか、そこの言いなりにはならなくても、
作品の奴隷ではあるんだろうなと。

(寒竹ゆり)