今のご時世「自分探し」なんて言葉は、人をバカにする時にしか使われない。
この言葉には、元々無いものを一生懸命探している人の、滑稽な姿への嘲笑が含まれている。ぼくはそれをいい歳こいて、今までずっとやってきた人間だ。
なぜ、自分を探さなければいけなかったか。
それは、自分がよくわからなかったからだ。
ぼくはずっと毎日を楽しんで生きている人に憧れてきた。
ずっと、周りの目を気にしないで自分を貫ける人に憧れてきた。それは、一番身近な相方であったり、テレビで共演する明るくて前向きで失敗を引きずらず、
頭が良くて劣等感を感じさせない人だったりした。なんとか死ぬまでに、そういう人間になりたいと願ってきた。
だけど、結論から言うとそういう人間になることを諦めた。
諦めたし、飽きた。それが不思議なことに、「自分探し」の答えと「日々を楽しむ」ってことをたぐり寄せた。
この本には、その軌跡が描かれています。生きたいという想いを抱えていて、息を潜めて生きている人はもしよければお付き合いください。
毎日が楽しくて充実しているという人は、今すぐこの本を元の位置に戻して、引き続き人生を楽しんでください。