小学生のとき、二千時間くらいやってたゲームがあってさ。
その二千時間は嫌なこと全部忘れて没頭できて
二千時間分 俺の人生を塗り替えてくれた
夢のような時間だった。
最近ふとそのゲームのことを思い出してネットで調べてみたらさ、
「世紀のクソゲー」って評価がついてたんだ。
「やる価値なし」ってさ。俺はクソゲーに少年時代の二千時間を費やしたんだ。
事前にそれを聞いてたらやってなかっただろうな。・・・そしたら、
俺にとって宝物になったあの時間を・・・
貴重な経験を全部失ってた。
今でも気になるアニメやゲームの情報を調べるとさ、買う前から星1とか書いてある。
観る前から「観る価値ない」「時間を無駄にした」とか書いてあるよ。それでも俺は買ってやってみるんだ。
映画館に観に行くんだ。そのアニメが、そのゲームが、他人から見てどんな物であっても、
その「体験」は、コンテンツと俺の掛け算は、俺だけのものだから。
(2.5次元の誘惑)