何も考えてないのと同じ

Q.

時間使って映画、小説、漫画とか勉強したいんですけど、どういう感じで進めていけはいいのか迷ってます。
最新作も追わなきゃいけないし、過去の名作も見なきゃいけない…

 

A.

これはね、もう明確な回答があって、最終的な目標が何かっていうことを決めないと、人間はダラダラしてしまうので、
ただ何となく、いろんなことにちょっとだけ詳しい、広く浅い知識を持った、うるさい人になっていくだけですね。
いろんなことについて、知ったかぶりをすることを頑張るっていう。

マウント取られないように防御しつつ、人にはマウントばっかり取るっていうことになってしまいます。
僕は大学生活の前半は割かしそんな感じだったんですけど。

ゴールを決めなきゃいけないですね。

自分の創作のために生かすために、アイディアを集めるために、いろんな創作物に触れたいっていうことなのか、
有名な評論家になって人々の意見を動かしたい、自分のいいなって思ったものを伝える力を持ちたいというのであれば、
ちゃんとした方法論から順番に学ばなければいけないと思いますし。

でも、やっぱりね、そういうジェネラルな評論家になるっていうのは今の時代すごく難しいことなので、
まずは一個の専門家にならなければいけないと思います。

たとえば僕だったら、映画とか考察ドラマっていう旗印を立てて、それについては一応最新情報は全部追っておいて、
何かの動画においては1シーズンに一回ぐらいでエキスパートになろうと。

たとえば「花束みたいな恋をした」についてだったら誰よりも詳しいんじゃないかなみたいな感じで、一個の何かには詳しくなると。
「あなたの番です」では無双するとかね。

そういうことを目指していかないと。
出し先を考えてアウトプットの軸を作るということですね。

だからね、この「いろんなものを勉強したい」っていう欲求は、まぁすごくいいことなんですけど、
それって意外と何も考えていないのと同じだったりするので、何のためにそうなりたいのかっていうことを一歩深く考えないと、
質問としてもあまり良い質問じゃないですね。

これは結構答えようがないというところなので、僕以外の人に聞いても同じような回答が返ってくるのではないかと思います。

大島育宙