将棋の戦法はある程度出尽くしたって現代では言われてて。
最近でいうと最後の新戦法って、有名なのは藤井猛九段の「藤井システム」。
居玉のまま四間飛車でガーンと攻めて行く藤井システム。
これは大体1996年ぐらいから流行り始めたから、もうだいぶ前ですね。あとは横歩取りの「8五飛車戦法(中座飛車)」、横歩取りにおいて飛車を8五に浮いて指す。
これも大流行したんですけど、これも1997年ぐらいから流行り始めた。たぶん戦法名が付くような新戦法って、この辺が最後だと思うんですよね。
(既存の)戦法においてちょっとした工夫っていうのはよくあるんですが、
こういう戦法名が付くような新戦法ってもう20年以上出ていない。
だから、現代将棋においては、新戦法で「今日はこれで驚かせてやるぞ!」みたいなことはなかなか出来づらくて、
既存の戦法の中から、今日はこれ、今日はこれって感じで、相手の目先を変えるっていう方が大事になってくるんですね。この戦法最近誰もやってないから、今日やれば用意してないでしょとか、そういう目先を変えたり
ま、それも当然相手との駆け引きなんですけども、そういう駆け引きがかなり行われています。
(渡辺明)