今日インタビューで「ゲーム中にズルをする子への対応は?」と聞かれて、
「その場で淡々と正しいやり方を伝えてやり直してもらい、あとは何事もなかったように進行します。
するとズルはなくなり最初から何事もなかったようにゲームが進みます」と答えた。
補足説明として、その子の発達段階にあったゲームとグループであればその子は自然にルール・マナーを守り合って楽しめる。
一度そのことを体験すれば、わざわざルールを破って楽しい場所を壊すことはない。
ズルしたことをいちいち咎めたら楽しめない。だから最低限の指示に留めてスムーズな進行を優先する。
ここからは賛否両論あるだろうが、実際のところ、私はズルに気づいても
他の子が気づいていないならスルーすることすらある。
「ああこの子はズルするんだな」と思うだけだ。同時に「すぐしなくなるだろうな」とも思う。実際しなくなる。
だとしたらわざわざズルを指摘する必要があるだろうか?
ズルをあまり咎め立てしないもう一つの理由は、
大人の側の「この子はズルした」という認識が誤解であった場合、
その子の心が傷つき、関係性が決定的に壊れてしまうことがあるためだ。アナログゲームにおいて、その誤解は大人のルールの勘違いなどによって
結構な割合で起こりうる。
濡れ衣着せられて号泣してる子どもの前で、
「あーごめんごめん、勘違いしてたの俺だったわー。
ズルって言っちゃってごめんねー」とか。
療育の場で許されないんですよ。
仮にズルを指摘するときも、責め立てるような言い方ではなく、
淡々と「これはルールと違うよ」という言い方をしていれば、
万が一違っていたとしてもダメージが少なくて済む。
おおごとにしない、さらし者にしない、素晴らしいと思います。
ずるした子は、先生に気づかないふりをしてもらえた、悪かったなと敏感に気づいていたりしますよね。はい。他の子が気づかない程度のズルをするということは
それだけ相手のことをよく観察してできているということですからね。
(松本太一@アナログゲーム療育)