ウソが広まるメカニズム

遺伝子を辿っていくと、7万年前ぐらいに言語が生まれたっていうふうに出てくるんですけど、
文字が生まれたのって5千年前ぐらいなんですよ。

だからその間、ずーっと文字情報がなく、人の話を信じるしかないっていうのはやっぱり本当で、
書いたものがあればウソかホントかっていうのは判定しやすけども、
書いてない情報だとウソかホントかって調べるところがないんですよね、脳に。

なので噂話って、ホントの複雑なことよりも、ウソのわかりやすいことの方が伝わっていく。
そっちの方が面白いんです。「面白いが正義」になるんですよ。

中野信子